修道院便り2008年

 

 三角バイオリン      Sr  服部  美智子

数年前から、修道院の戸棚の中に一台の三角バイオリンが眠っている。今は天国のスール・Mが友人から頂いたものだ。

私はもともと音楽が大好きで、歌ったり、聴いたりしているが、三角バイオリンのことは、それまで見たことも聞いたこともなく、関心も抱かなかった。
    しかし、年令と共に身体の機能が衰えてきて車椅子になったが、今からでも三角バイオリンを弾きこなせるようになるか、挑戦してみた。それというのも、私たちは時々、共同体で音楽会をするが、ギター、リコーダ等の合奏を聞く度に、私はもうギターもリコーダも無理だけれど、何かできるものはないかと考えていたからだ。

三角バイオリンは、シュトライヒ・プサルターと云って、オーストリア西部のチロル地方の民俗楽器で、その形から三角バイオリンとも呼ばれている。

この楽器を手にして、はて!どちらが上?どのように持てば良いの?弓をどのようにあてれば良いの?と、分らないことだらけ・・・幸いなことに、藤岡さんという色々な楽器を御存知の先生が、月に2回 ギター、リコーダ、ピアノ等を教えに来てくださるので、私も9月からレッスンをお願いした。

先ず、楽器の持ち方や、調弦の仕方から始めて、音を出してみた。思ったより細い繊細な音だ。

どのように弾けば、美しい、透明な音がでるのかは、練習と研究で探し、深めていけると思うと、難しいが楽しい。いつの日にか、この楽器の持っている本来の美しい音色がでるように励みたい。

老いに、追い越されないように、若い気持ちを保ちつつ、学び創り出す喜びのうちに!

 

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