平野は田んぼ、周りは山々に囲まれた岩手県の遠野で、昭和のはじめの頃に生まれ育った私は、
あらゆるものを大自然からいただき、いらなくなったものはすべて大自然にお返しすることが身に
ついてしまっていました。
ところが、修道生活も45年以上過ぎた今では、修道院でさえ、使い捨て生活をせざるを得なく
なっています。買い物のためにどこの店に行っても、あらゆるものがビニール製の入れ物などに入
れて売っています。
それで、買い物に出かけるときには、せめて、買ったものを入れるためのビニール袋をもらわな
いですむように、手提げ袋を持参したり、または、お店にある段ボールの箱を再利用したりしてい
ます。そして、食品などの入れ物が空になったらそれらをきれいに洗っておき、次回の買い物の時
に持っていくようにしています。
これら、ほんの小さな努力ですが創造主である神様への感謝と、いまだに、この自然が破壊され
つつあることに気づかない人々や、無関心の人々が減っていくことを願い、祈り続けておりますが、
ある日、アルペ神父様の書かれた本を読んでおりましたら、ひじょうに心に響く次の言葉に出会い
ました!
「今日、修道者が人類や教会にすることの出来る最上の奉仕は克己と質素な生活を送り、反論ので
きない反消費主義の証しをすることである」
自然を大切にすることを呼びかけておられる今のフランシスコ教皇さまと心を合わせて、これか
らも、今、いただいているすべてのことに感謝しつつ小さな努力を続けたいと思っている私です。
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