1962 年7 月7 日七夕の日、この日のことを私は忘れることが出来ません。 修道生活に入るため、家族、神父様、友人たちの見送る中、横浜港から出港し フランスに向かった日だからです。 出港して一ヶ月後マルセイユに入港し、そこから列車でパリに行き、出迎えて くれた SrE の運転する車でパリ郊外にある本会の本部修道院に入会しました。 直ぐに志願期に入り、翌年ノルマンディ地方にある修練院で、2 年間の修練期 を過ごしたのです。 そこの共同体は60人前後の姉妹たち(そのうち20人位のノビス)の大家族で、 貧しかったけれど楽しい修練期を過ごしました。 1965年9月30日(幼きイエスの聖テレジアの亡くなった記念日)に初誓願を 宣立、その式でグレゴリオ聖歌“スシペメ・ドミネ”(主よ、私を受け入れて ください)を歌いました。 その修道院は丘の上にあって、下方には広いリンゴ畑が広がっていて風光明媚 の場所で忘れられません。 その後、シャンパーニュ地方の修道院に移り2年後母院に戻り、修学期を終え 帰国して入ったのが、岐阜県多治見にある神言会。 その建物の一部をお借りして、6年間お世話になりました。 大聖堂で相馬司教様の司式された御ミサの中で、終生誓願を宣立しました。 1975年白子に移転し現在に至っていますが、今年の5月当修道院で金祝のご ミサを、恩師のK師とF師の共同司式で挙行して頂き、その中で50 年振りに グレゴリオ聖歌“スシペメ・ドミネ”を歌って感無量でした。 これも多くの方々の祈りと助け、そして支えによって、この幸せがあるのだと しみじみと味わっています。深い感謝です。 |