「主よ、あなたは讃えられますように」
これは、聖フランシスコの創造主への讃美の祈りです。教皇は回勅にその祈りをとりました。
この世界の自然をこよなく愛した聖フランシスコの魂を全世界の人々にもう一度よみがえら
せたいと教皇は思われたのでしょうか。
30 年前、私たちは房総半島の先端の村へ夏みかんをいただきに行ったことが何回かあり
ます。
その村一帯が有機農業に取り組んでいました。美しい山里でした。
そこのあぜ道を歩いていた時に一匹の蛇に出会いました。蛇は逃げようとしませんでした。
私をじっと見つめていました。歩くとついてきました。
村人たちの自然への態度はこういうところに表れているのだな、と思いました。
カラスの被害があっても、殺そうとしていませんでした。
その時に、聖フランシスコがオオカミを諭したとか小鳥が彼の話をじっと聴いていたという
話は本当だと思いました。
その当時信州大学の教官をされていた酒井先生との出会いは私たちに深い感銘を与えて
くれました。
遠い伊那市から幾度も来てくださって、堆肥の作り方をはじめ、たくさんの事を学ぶことが
できました。その時の言葉の一つが忘れられません。
「白子のこの小さな一画の土地が生きれば世界の土地が生きることに繋がるんだよ。」
私たちの力は弱く小さい。でもその小さい努力は世界中に影響を及ぼす力となるでしょう。
それは、自然だけなく神さまの愛を世界にもたらす日々の愛の心も同じでしょう。
この宇宙の神秘の前で謙虚にならせてください。主よ、あなたは讃えられますように。
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