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主のいつくしみは永遠    Sr.Maria Clara 原 理香

「いつくしみの特別聖年」である今年の8月6日に、初誓願を宣立することが出来ました。 これは、9月23日に帰天された余心漢先生をはじめ、私の為に祈り献げて下さった本会の 姉妹や皆様のおかげと感謝しています。  また、これまでに出会ってきた一人一人との関わりがなければ、今、ここでのこの心の 底にある深い幸福感と喜びはなかっただろうと思うと、本当に、全ては主のいつくしみに よる恵みとしか言えません。  その一つを分かち合わせて頂きます。  誓願を立てた数日後、私は印象的な夢を見ました。夢の中で、今は亡き両親に向かって、 修道服を着た私は「私はフォルテン神父様に出会って、はじめてありのままに愛されると いう事を知ったのよ!!」と一生懸命、叫んでいました。  目が覚めてから、夢の中の自分のあまりの真剣さに私は笑ってしまいました。  フォルテン神父様というのは私に洗礼を授けて下さった方です。この神父様の属してい るレデンプトール会の標語は『 主は豊かなあがないに満ち、いつくしみ深い 』でした。 真に天の父のいつくしみと、母の憐れみを存在そのもので表したようなこの神父様を通し て、主なる神は私に沢山のいやしと愛を与えて下さったのです。  白子の修道院を最初に紹介して下さったのも、フォルテン神父様でした。  今、思えば、私が試練に遇う度に「白子(修道院)に行ってみたらどうですか?」と仰 っていた神父様の声は、私を呼ぶ神様の声でした。  誓願式の朝、遠方に居るフォルテン神父様から届いた速達の中には、手作りのカード、 お祝いの品と、19年前と少しも変わらない私の幸福を喜ぶ、花嫁の父のような心のこもっ た言葉が綴られた手紙が入っていました。  それを読んで、神父様の愛情を通して神の愛が私の胸に迫り、私は自分の忘恩さに、声 をあげて泣きました。そして、心からの感謝のうちに誓願を宣立したのです。  わたしは神に一つのことを願い求めている  生涯 神の家を住まいとし 暁と共に目覚め  神の美しさを 仰ぎ見ることを (詩編27)