修道院便り2009年
弟家族の訪問 Sr 金井 玉枝
9月の大型連休の一日、弟夫婦と姪が、東京から交通渋滞に巻き込まれながら、私を訪ねて白子の修道院へ来ました。
家族の訪問は年に一度あるかないかのことで、神の存在をまだ知らない家族、親族にとってはお互いの近況報告と安否を確かめることで、私にとってはいつも何か物足りなさがあります。カトリック信者は私一人だけです。カトリックに関心を持った人は今まででませんでした。
21歳になる読書好きの姪が、彼女なりの人生をへて最近、三浦綾子著「塩狩峠」やカミーユの「異邦人」を読み、感動したあらすじを声を弾ませて話してくれました。
生きる道を探し求めてカトリック教会に行ってみたくなり「おばさん、普段着で教会へ行ってもいいの?」と尋ねます。弟の家の近くには志村カトリック教会があるので、是非そこを訪ねるように勧めました。
私の実家は、皆が幸せに暮らしていた暖かい家族ですが、生まれ育った環境とは違うところへ嫁いで来た義妹そして子供にとっては家風に馴染めない苦悩をもろに受けて来たのです。
時が満ちて、神はこの家族に御目をとめてくださり姪を呼んでおられるのです。
40年前に私を永遠の命へ招き入れてくださった神が今、さらに大きな愛でと私は言いたいのですが、姪を包んでくださるのです。
神が贈ってくださった充実した訪問でした。
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