働き始めた二十代の頃から体力的にも経済的にも貧しい私でした。
それで夜間高校に通っていたのですが、そこでまったく無私無欲の一人の友人に巡り会い
ました。その友人は私が泊まる所に困ったとき、「うちに来れば・・・」と言って自分の
家に連れて行ってくれました。
そうしましたら、ご両親も兄弟たちも全員で、ずっと昔からよく知っている人のように
私を迎えてくださり、一年以上も家族の一員として接してくださいました。
このことは修道院に入って五十年近くなる今も、一日たりとも忘れることがありません。
いつくしみの特別聖年であった今年一年は特に、その家族への感謝を新たにして過ごしま
した。
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