修道院便り2007年

再会の喜び       Sr  服部  美智子

どこまでも続く広大な田園風景、あちらこちらに牛が群れをなして草を食んでいる。今回始めて見たのだが、大半の牛は私たちの修道服と同じベージュ色をしている。私は始め豚かと思ったが良く見ると牛なのだ。この色の牛は一般に乳牛で白黒のぶちは肉牛だそうだ。この広大な景色を見ていると心が広がって大きくなる。

パリの郊外のブルーにある本会の母院を発ち、ノルマンデイ地方にある支部のサン・ジャック修道院まで車で約5時間、修道院のあるサン・ジャームの町に入ると、やはり色々な店や大きな建物が建ち並んでいる。

修道院に到着すると、待っていた姉妹たちが出迎えにでてきて懐かしい顔、顔・・・
いやーあ、40年以上会ってなくても直ぐに誰だか分かる。多くの姉妹が70代80代なのに、皆 背筋がピンと伸びてサッ、サッ、と歩いている姿は、年令よりずっと若く見える。

この共同体の1姉妹 Sr.M. Gは、そこから車で2時間半くらいのアンジェの町の修道会経営の老人施設に入っている。この Sr.M. Gには修練期、私たち数人の外国人姉妹は、フランス語の講話の理解を助けるために前以て説明をしていただいて、随分お世話になったので是非会いたかった。

約束の日、予定より 10 分ほど遅れて着いた私たちを、この姉妹は満面に笑みを浮かべて迎えてくれた。彼女は修道服ではなく普通の老婦人の服装で、太り気味の体格になっているが、私は直ぐに分かった。彼女のほうは私の顔をジッーと見つめて遠い昔を思い出すかのようだったので、私が以前呼ばれていた修道名「スール・マリー・シャルルよ」と言うと、思い出してくれた。

この施設の責任者の温かい配慮で、私たちだけ別のテーブルで昼食を頂いたが、 話は尽きない・・・私はこの姉妹が開花して幸せそうなのに心を打たれた。彼女はここで毎日御ミサにも、聖務にも参加できる喜びを語ってくれた。

神に感謝!

 

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