昨年に続き、今年も一人の姉妹が神様の御許に召されていきました。
Sr マリ・エリ(中江寿栄)は 2000 年の秋、裾野の修道院に居る時に倒れて以来7年間病床についておりました。
1957 年 当時、まだ本会が日本になかったのでフランスに行って入会しました。そして 10 年後、日本創立のため他の4人の姉妹と一緒に帰国しました。何もない貧しい修道院の経済状態の中でやりくりしながら、日本で入会を待っていた私たちを受け入れてくれました。
Sr マリ・エリは非常に頑張り屋で、また何でも徹底して物事に立ち向かう人でした。いつも朝早く、皆よりも先に起きてご聖体のみ前で祈っていました。後輩の私たちが「毎朝早くどんなお祈りをしているんですか」と尋ねますと、いつでも「私の関心事は十字架のみ!」という答えが返って来ました。
ある夜、突然に倒れ病院に運ばれて後、意識だけは普通に戻った時に私が 「 Sr マリ・エリ、今は十字架上のイエス様といつも一緒ですね?」と言いましたら、大粒の涙を流しながら「私は今まで、イエス様の苦しみをなんにも、解っていなかった!本当に何も解れなかった・・・」と言ってました。それ以来、十字架のことを話すたびに同じことを言って涙を流しておりました。そして病床に在った7年間、不平などは口にすることなく、いつも穏やかに横になっておりました。
この7年間に、 Sr マリ・エリは与えられた性格、徹底して物事に立ち向かう生き方をもって「十字架のみ!」の道を完成したと思えてなりません。
“主のおん憐れみを とこしえにたたえん“ ( Sr マリ・エリの標語)