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この路を

Sr. 服部美智子 


 傘寿の年を迎えたのを機に、私の歩んできた道をちょっと振り返ってみました。

 まず、私がここまで来ることができたのは、慈しみ深い御父の御計らいと導きがあり、多くの方々の祈り、励まし、援助があったからだとつくづく感じています。

 24歳の時、母の猛反対、その他いろいろな困難があったにも関わらず、見知らぬ国フランスに行き、本会に入会したのも不思議です。
 あの時の私には他の道は考えられなかったのです。

 私の修道生活で苦しかったことや辛かったと言う思い出はあまり無かったのか思い出せません。でも大変だったことは結構あって、その一つが白子の修道院でクッキー造りをしていた頃の事。私たちは手造りで6種類のクッキーを製造していました。姉妹たちも私もまだ30代、40代と若かったので皆良く働き、何とか注文に応えられました。

 当院のクッキー造りは手造りで、誰にでも出来る仕事があるので共同体全員で、同じ仕事場で働けたことは良かったと思います。自称、専務取締役の私は他の姉妹たちと、クッキーの注文を受けたり、大きなミキサーでクッキーのたねを造り、それを冷蔵室で数時間ねかせた後、たねを伸ばして切り分け鉄板に並べて、大きなパン焼き機でコンガリ焼いて、その後缶や袋に詰めて出荷します。
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 大きなデパートからの定期的な注文、教会や幼稚園のバザーの注文が重なる時期は大変でした。
御ミサと聖務の時間は確保しますが、念祷の時間は時々働かなければなりませんでした。
 でも当院のクッキーは美味しいと評判が良く、続けて注文してくださる所が多くて感謝でした。
 今思えば、懐かしい思い出です。