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08 みことばに導かれてU

Sr.鈴木 喜代


「来てみなさい」
あの年の1月初め、年末から修道院での黙想、体験を終え、帰ってきた私は教会の主任司祭の許へ行ったのだった。
「どうだった?」と、私の顔をのぞき込んで、不安げな表情で聞かれた。
不安げだったのは、ご存知ない修道会であったので確認の仕様がなかったからでしょう。
「はい、良かったです。これから少しづつ準備していこうと思います」と私。

これは修道院の2階の階段、踊り場から外を見ていて "来年の今頃はここにいる" と内なる声を聴いたからだった。
こうして、6月に入会した。

この時、喜んで送り出してくれた神父さまからのメッセージ 詩編37:4〜6


 主に自ら委ねよ
 主はあなたの心の願いをかなえてくださる
 あなたの道を主にまかせよ
 信頼せよ、主は計らい
 あなたの正しさを光のように
 あなたのための裁きを
 真昼の光のように輝かせてくださる

 修道生活という未知の道を歩もうとしている私に、この御言葉はどんなに助けられ支えられたか計り知れない。
 何かある度に、この御言葉の一言に留まり、祈り、落ち着くと次に向かって行った。この繰り返しで来たように思える。
こうして年を重ね、この5月に初誓願から25周年を迎えたのでした。
大きな節目だが、日常生活は変わることなく聖ベネディクトの言う愛の学び舎で姉妹達と共に、変わることのない神への道を歩んでいる。

あなたの御言葉は
私の道の光、私の歩みを照らす灯ともしび
(詩編119)


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