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10 在りて、あるお方

Sr. Maria 光恵 (佐久間光恵)


私にとって、神とは、在るお方です。
モーセがシナイの荒野で主に出会い、「あなたの名は?」と問うた時、
わたしはある とお答えになりました。
何と不可知で神秘に満ちていることか!



いつも不在の神としか感じられない私ですが、この年まで生きて、
その言葉に納得し、信じることができるようになってきました。
しかし、あなたは、この小さな私にとって、いつになっても
見えない方、聞きとれない方、触れえない方です。

全てを超え、深遠で極め得ないお方。それでいて、全ての内に在り、
支え、保ち、生かしておられる方。
あなたを想う時、命のうたが聴こえてきます。

それは、水の流れの音なのか・・・
炎の燃える音なのか・・・
風が揺らぐ音なのか・・・
私には、解りません。

私にとって神は命です。透明な光です。
そして、神は、愛、そのものです、としか言えません。
語るより黙するほうがふさわしいでしょう・・・

主イエスは仰せになった。

「わたしを見た者は父を見たのである。」


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