9月に入って夜、外から聞こえてくる虫の声が、めっきり少なく愁いに満ちている。 例年なら美しい大合唱を聞きながらも、煩わしいと感じていた。

今年も9月1日〜10月4日まで「全ての被造物を大切にする」世界祈願日が巡ってきた。
“被造物の声を聞け”教皇フランシスコの一撃!この言葉から何を汲み取るべきか。
今年も猛暑続きで人間は、クーラーをつけながら、喘ぎ喘ぎ生きている。この異常気象の中で、 なすもキュウリも西瓜も瓜も良く育ってくれた。 よく、頑張ったネ。私達の命を養ってくれて、ありがとう。 土のエネルギー、生物のエネルギー、命の主の恵み…。感謝です。
しかし地球は傷つき病んでいる。 白子の砂浜も消え、土手が波に削られ地形が変わってきている。 温暖化は進み、超大型台風は押しよせ、戦争も紛争も止むことがない。

創造主である父は、いろいろな方法で人類に語っておられたのに、 私達は聴こうとしなかった。そして加害者であり、被害者になってしまった。
神は人類に、私達一人一人に語りかけておられる。“出なさい!出て行きなさい。 わたしの示す地に!”と>

アブラハムは、神の声を聴くと住み慣れた親からの土地を後に、出て行った。 行き先も知らずに…。神がおおせになった!! ただその理由で。私達も地球を守るために、どのような生き方を選ぶべきかを問われている。 笛吹けど踊らない子供のようであっては!…。 また、金持ちとラザロのたとえにあるように、見ても見ず、 見ようとしない無関心は、氷のように冷たく悍ましい。

「全被造物の叫びを聴こう。」私が生きられるように!あなたが生きられるように! 人類が生き続けられるように!神は、人間を支配者には造られていない。
全被造物が調和して生き、成長するようにと造られた。
 無関心から抜け出よう。囚われから、頑固な利己主義から離れよう。 乱れた習慣を放棄しよう。シンプルに生きよう。 神の似姿として造られた、真の自分に戻るために。本当の自分自身になるために!

  エコロジーの霊性は、特定の人のものではなく、全ての人のものです。 地球の命が果てるまで、共に歩む霊性です。
 大海の一滴かもしれない。それでも、さあ…。始めよう…。 今から全ての命が輝くようにと祈りつつ、希望をもって!神は見ておられる。

 道を踏み外して死を招くな。
 自分たちの手の業で滅びを引き寄せるな。
 神が死を造られたわけではなく、命あるものの滅びを喜ばれるわけでもない。
 生かすためにこそ、神は万物をお造りになった。
                  知恵の書 1章12節から14節